あぁ、そうか・・・
俺たちは結局、誰も信用しちゃいないんだ
そうハッキリと認識した途端、不意に可笑しくなった
やっぱり俺も、アイツと同じことを考えてたんだ
それに、ホントはもう分かってる・・・
これから何が起こるのか、ということを
俺たちの『家』であるテント
このテントがあるのは島の南東で、少し森に踏み込んだところ・・・
そこにあった、小屋の横に建ててある
小屋の中には、家事に必要だと思われる物
鍋やら机やらが、用意されていたかのように置かれていた
といっても、やはり狭いので
使うのは飯を食うとき、みんなで集まるときぐらい
寝るのところは、横のテント
当然、寝るときは男女別
話を戻そう
斎藤の怒鳴り声がしたのは、その小屋から
小屋に入ろうとした時、中から斎藤が飛び出してきた
「そこまで言うなら、出て行ってやるよ!」
と、言い残して
「・・・で、何があったんだ?」
溜め息混じりに聞く
小屋の中は多少荒れているが、殴り合いほど
酷くはならなかったらしい
「オレにもよく分かんないっス」
蟹澤の話を要約すると、
蟹澤は向山さんと一緒に行動していた
そして、小屋に戻ったときにはもうあんな感じだったらしい
「山城、お前アイツに何か言ったのか?」
苦笑交じりに一応聞いてみる
「そりゃあ、僕が悪いのかもしれませんが・・・
でも、明日になれば戻ってきますよ」
お腹が空けばきっと・・・そう言って俺たちは、笑いあった
「それに、」
・・・山城の言った一言の意味を、すぐには理解できなかった
「山城、お前今なんて言った?」
「ですから・・・
戻ってこなかったら、この中に“犯人”は居ないわけですよね」
おい・・・それじゃあ、まるで
「まるで、俺たちの疑いを晴らすために
斎藤に『死んで来い』って言ってるみたいじゃないか」
「ヤだなぁ・・・
僕は今、そう言ったんですよ?」
分からなかったんですか?
と、何事もなかったかのように言ってのける山城
気が付いたとき俺は、山城を殴り飛ばしていた
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'06-05-14