息苦しい・・・
ドコへ行くのか、ドコへ行けばいいのか
何も分からず、暗闇の中を走り続ける

突然、足首を掴まれたと思うと身体の自由を奪われた
必死に背後の影を見る
目が合ったソイツは、耳まで口を裂くように笑い・・・

暴れ、悲鳴をあげ、そこで俺は目を覚ますのだ



歪んだ時間と狂った世界

第08話
整理



「もう起きたのか」
小屋に入ると谷さんが居た



「谷さんこそどうしたんです?」
「あぁ・・・どうにも目が冴えてしまってね」
苦笑気味に笑うと、手にしていたコーヒーを一口啜った



「朝飯、どうします? 食いますか?」
まだ少し残っている缶詰などを確認しながら、聞いてみる
「いや、みんなが起きてからにしよう」



さてどうしよう・・・間が持たない
谷さんは、カップに残っていたコーヒーを飲み干してしまった


「今までの出来事、君はどう思う?」
突然話題を振られる


「そうですね・・・ 正直、よく分かりません」
「確かに、私も迷っているよ」
何を? と聞きかけたが、それは聞かなくても分かっている
俺たちの中に“犯人”が居るかどうか・・・だ
そこで俺たちは、今までのことを少し整理してみることにした


「まず共通点だが、一人になったときに殺されている」
「そうですね
 それと、関係ないかもしれませんが・・・二人とも夜です」

「いや、関係ないとは言いきれないだろう
 人の心理など、誰にも推し量れはしないんだ
 こういう人間は〜だ』と、決め付けられるはずが無い」
なるほど、言われてみればそんな気もする


「それじゃあ、“犯人”は、何人ぐらいだと思いますか?」
「・・・・・あの二人は、一人の時に殺されている
 そして、私達は三人で行動している時があった
 私と有山君に限って言えば、二人で、夜に行動したこともある」

恐らく、昨日のことだ

「しかし、私達は殺されていない・・・
 安直な考えだが、“犯人”が居るのなら一人か二人だと思う」
その言い方に、ほんの少しだが違和感を感じた



「じゃあ・・・谷さんは、外部犯だと思いますか?」

暫しの沈黙―

「それも分からないな
 ただ、君のことは信用している
 昨日・・・私は君を追っていたが、君は斉藤君に接触していない
 小屋の方で異変が無かったのなら、君は“犯人”じゃない

 ・・・おっと、それでは外部犯ということになるのか?」

そういうと谷さんは、軽く笑った




   

'06-05-28