一夜明けると、
昨夜までの雨風が嘘の様に晴れ渡っている
谷さんという司令塔を失った俺たち・・・
山城も含め、一晩で三人が犠牲となった
当然のことながら、昨夜は全く眠れなかった
食欲なんかもありはしない
朝になって、何とか軽く食事を済ます
そして今はとりあえず、皆の死因とかをまとめてみた
松野さんは『出血性ショック死(刺殺)』で、
斎藤は『事故死(推測)』、谷さんは・・・爆死
山城はまだ見つかっていないから、何とも言えないが
向山さんの死因もよく分かってない
「で、残ったのは3人か・・・」
「どうするんスか?
このままココに居てもしょうがないっスよ」
そうだ、既に5人が死・・・殺されているんだ
どうせ逃げられないのなら、今更複数で行動したって意味が無い
結局、単独行動自体には高杉さんも異論は無いらしい
一旦、昼に戻ってくること
等の約束をし、好き勝手に動くことにした
* * * * *
高杉さんは、一応ココに残るのだそうだ
それなら・・・ということで、昼食の準備を頼んでおく
「おーい、早くしろよー!」
「今行くっス!」
単独行動をすることにはなったが、途中までは蟹澤と一緒だ
入り口を出た所で蟹澤を待つ
高杉さんは近くに流れている川へ、水を汲みに行っている
そんな状況で、どうにも釈然としない点があった
何故俺たちは平然としていられるのだろう?
ということだ
現時点で5人・・・少なくとも4人の死亡は確認している
明らかに殺された、としか思えない人もいる
なのに俺たちは、それを全く気にしていないのだ
などと、ボーっと考えていると
擬音で表現するのなら、『ガンッ』とか『ドンッ』みたいな
何かに物をぶつけたのか、或いは何かに殴られたような音が―
「蟹澤!?」
―小屋の中から響いてきた
イヤな考えが脳裏をよぎる・・・
急いでドアを開け、部屋の中へ
そこには蟹沢が倒れ、呻いている
「下駄箱の角で足の小指を・・・!」
・・・心配した俺がバカみたいだった
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'06-06-24