小指に奔る激痛に耐えながら、小屋を出る
因みにテントは、小屋の両脇に建てておいてある
念の為に両方のテントを探すことにする
何とも言えぬ不安が、重くのしかかってくる
無情にも・・・というのか、予想通りというか
出来るだけ、考えたくはなかった予想だったが
彼女たちのテントは蛻の殻だ
次は俺たちの使っているテント
この期に及んで尚
高杉さんが生きていることを望む自分に気付き、苦笑する
俺はただ、一人になるのが恐いだけなのだ・・・きっと
やはり、テントの中には誰も居なかった
現時点で、高杉さん以外の人間がそこに居たら
それはそれで恐ろしいことなのだろうが・・・
小屋には誰も居ないことを確認した、勿論テントにも
だからと言って、このまま小屋で待っている訳にもいかない
一先ず、辺りを探すことにする
* * * * *
彼女は、意外にもすぐに見つかった・・・
死体として、ではあるが
その場所というのが、近くに流れている川の岸だった
つまり高杉さんは、俺たちが出掛けてからすぐ
或いは、出かけた時には既に・・・死んでいた
というのも、昼食の用意もされておらず
水を汲む為のバケツを持っていたからだ
彼女の死因はよく分からなかった
ただ、見た目と地蔵のことを思い返してみると
銃殺なのかもしれない
そうだとすると、心臓付近を貫通
ほぼ即死だろう
こうして、この島には俺しか居なくなったわけだ・・・
* * * * *
小屋へと引き返す
今日は一日、ずっと走っていたような気がする
というか走っていた
これ程走り通した日は、後にも先にもないだろう
俺に先があるとは思えないが
空腹を訴えている
それでも何かを食べる、という気にはなれそうになかった
身体に纏わりつく衣服が気持ち悪い
とりあえず着替えて寝てしまおう
ボーっとした頭のままで着替え、寝袋の上に倒れこむ
目が覚めたら何事もなく日々が過ぎている・・・
そんな事がならどんなにいいだろう、と薄れいく意識の中で考えていた
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'06-07-23