僕が壊したのはドールだ。

好きな人の為に壊したんだ。

じゃないと僕は・・・。



  機械的兵器 人形




「ショウ、今日も来たのか」

「当たり前だよ、じっちゃん」


俺の名前は、ショウ=シューラ

社会的には12歳になるかな。

あんまり村の外には出たことないんだけど


「でさ、じっちゃん。今日も・・・」

「ショウ、木刀はどうした」

「あ・・・取りにかえるー!!」


家に帰って木刀とって、外へ出た。


「キャーッッ!」


悲鳴。


「助けないと」


とっさに思って声のするほうへ行った。


" バババババババババッ "


銃声が轟く。


「な・・・なんだよ。これ」


目の前には死体の山。

その奥に光る金属物体。


「なんの機械だよッッ」


" ロックオン カウント5秒 "


動け 動け 動いてくれ


" 4 "


逃げなきゃ 逃げなきゃ


" 3 "


死にたくない。死にたくないよっ


" 2 "


「な・・・なんだあれ!!」


村の人・・・?



" ババババババババッ "



頭を抱えてうずくまった。

打たれる、死んじゃう、いやだ。



でも、頭をあげると一人の男性が死んでた。

俺の身代わりに−−−−?




" 標的ロックオン "



逃げなきゃ ― 





「もう生き残りはこの子しかいないのか」


 誰・・・?


「酷い。また村一つ失ってしまった」

「うッ・・・」

「意識が戻ったか、話してみろ。ここでなにがあった」





「うっ・・・うわあああああああああああああああああ」





" こないでっ!! "


 バン・・・。


「痛い!!腕が!!腕がー!!!!」


打たれた、あの生き物に。腕を打たれた。

打たれた場所から何かが浸食してくるのが分かる。

それが自分の命を騒がしているということも


「くるな!!くるなー!!」



体が  なにかに  まとわれた  気がした




気が付くと浸食は肩で止まっていて、腕はドス黒く変色していた。




「うわあああああああ!!!!!!!!」




その色に驚いて僕はなにかを解放してしまった。

アレに撃たれた腕の穴から出る風に腕がつつまれ、そして銃が出てきた。





「こんなの・・・アレと一緒じゃないか・・・!!戻れ!戻れ」




いくら言ってもそれは戻ることはなかった。

しかも、自分の意志と反してそれは弾丸を散乱させる。

人に当たれば死んでしまうのに




「やめろー!!」




発砲が止まった、目の前にはアレが倒れていた。

蜂の巣になって




「倒した?僕が・・・?」




むくっと村人達が立ち上がった。

助かったんだ、そう思ってた。

でも、顔は真っ白で額からは血を流してた。

アレに撃たれて、浸食されたんだと直感した。





「撃っちゃ駄目だ・・・、ころしちゃ駄目だ・・・、あれは僕の村の・・・」

" もう死んでるよ。殺人する前にコワサナイト "

「やめろッ!」




撃って撃ってうちまくった。

全弾丸が村人達に打たれていく。

まるで機械のように。




「僕は・・・村人を殺したの・・・?」



『ショウ・・・ショウ・・・』


「じっちゃん!無事だった・・・の・・・」



その場にへたれ込んだ。

じっちゃんもまたアレになっていた。


" コワサナイト、コロサレル "

「分かってるよ、でも邪魔をしないで、自分の好きな人は自分で壊す」



 ・・・バン





「そんなことが・・・?」

「俺が村人を殺しました。村人・・・みんなを・・・俺が」


しゃがれて声なんかでない。

苦しい、怖い、夢なら覚めてくれ。



「君は助けたんだよ、みんなを」

「えっ・・・?」

「アイツ等の名前は機械兵器"ドール"ドールに撃たれた物はその弾丸により自分もドールになってしまう
 助ける方法はただひとつ。壊すことだけなんだ」

「そっか・・・僕は・・・じっちゃんを・・・」



『ショウ・・・ありがとう・・・』



じっちゃんの死体からそう聞こえたような気がした。