なにもせずに遠くへ行けたなら。 現実逃避の1日家出 「いつまでそんなことしてるの」 「うっさい!」 そういって俺は飛び出てきた。 なんにもない、ただそれだけの理由。 別に行く当てもなかった、だから自転車をこいでいろんなところにいった。 公園、河川敷、駅前・・・でも自分の行きたいところではなかったからどうでもよかった。 ただ、外の風に当たっていたかったから・・・かもしれない。 これが、いいことではないのは分かってた。 受験生なんだから、もっと勉強しないといけないっていうのも分かってた。 でも、いやだった。 自分がやろうとするときに、言われるとやる気がなるなるぐらい思わないのだろうか。 「次、どこいこっかな」 今は駅前で、ゲーセン・カラオケなどいろんな娯楽施設がある。 でも、独りで行ってもそれは楽しくないだろう。 パッとケータイを手に取った。 電話帳のメモリーを見た。男子友達を開く。 でも、そこには特に遊ぶ仲間もいなく一時的に遊ぶ仲間もいなかった。 「次どこいこっかな」 そう独り言を呟いて、また自転車を走らした。 目の前に小学生達が自転車を2列になって喋りながら走ってくるのが見えた。 あぁ、そういえば何年か前あぁいうことやってたな。 ただ、図書館にあるマンガ目当てにいつもあぁやって周りに迷惑かけながら自転車で2列になって。 そんな目の前の小学生達に自分の過去を照らし合わせながらまた自転車を走らした。 「ヴーヴーヴー・・・」 ケータイのバイブレーションがなる。 いつも塾でケータイの音は切ってるからいつもマナーモード。 " 今からどっかいかん? " それは、大して仲良くもない友達だった。 それを友達と呼べるのかは不思議だったけれど。 " >ごめん、今ちょっと忙しいから " 嘘のメールを入れてその場を切り抜けた。 ほんとは誰かといたいっていう気持ちもあったけど。 それ以上に独りでいたいっていう気持ちがでかかった。 次に行った場所。学校だった。 学校までの行く道は、自転車で走るとやけに速くて。 それがすごく可笑しかった。 学校は日曜日だから誰もいない。周りにも誰もいなかった。 ただ、周りの田んぼを見てゆっくりしていた。 「そろそろ戻ろう」 また自転車を走らす。 ずっとずっと家まで続く道を。 この数時間は意味の無いものだったんだろか。 俺はそうは思わない。 ――ガチャ 「どこいってたの!」 「うるさい!何も言うな!」 そういって自分の部屋にこもった。 ベッドに横になって天井を見た。 今日の現実逃避は自分を落ち着かせることが出来る・・・そういうものになった。 また、朝が来て 辛いことがあったとしても きっと、耐えられるだろう。 僕らは一日一日成長する。