もし、こんな複雑な気持ちで付き合うことになるなんて By little Rmance // 発覚 // 「んじゃ、今日一緒に帰ろ」 にっこりと斜めに顔をまげて笑った。 なんだかカワイイな。おっと、俺が好きなのは中杉なのに。 「っていうか、まさか付き合えるとは思わへんかった」 「え?なんで?」 「なんか、灯のこと好きみたいな感じやったから」 みんな知ってたのかな。 俺が好きってこと・・・ 「でも、今は拓はあたしのもんやしね」 べーっと下を出して振り向いた。 ほんとに好きになりそうで。怖かった。 恐ろしいくらいに。 「俺は俺やで。誰のもんでも・・・」 「いいや、拓はあたしのもん」 そういいきって彼女は言った。 「新田・・・って呼べばいいんかな。今までどおりで」 「えー。それやったら、恋人らしくないやん」 「じゃ、なんて呼べば?」 「千佳」 女子の下の名前なんて呼んだこともない。 それが・・・本当に? 「え、本間に?っていうか・・・」 「いや?」 俺の方へ向いて聞く。 すごくこれがカワイイんだ。中杉よりも・・・。 だんだん自分が千佳に惹かれていくような気がしていた。 「いや・・・じゃないけど」 「んじゃ、それで決まりな。普通に学校でもそうやって呼んでや」 校門を出て二人で帰る。 女子と帰るなんて産まれて初めてかもしれない。 それが、中杉じゃないことが心残りなんだけど・・・。 「学校のみんなに言ってもいい?」 千佳のこんな一言に少し言葉がつまった。 知られたくはない。中杉にだけは。 でも・・・・・・ 「故意に言うんじゃなくて、普通に帰ってるの見られたりしてバレたりして広まるのがいいな」 「拓がそういうならそれでいいよ」 笑って答えてくれた。 その笑いのたびにドキっとする。 と、ともに胸のどこかでチクっとするものもあった。 それから、何回も一緒に帰ることになった。 向こうは部活をやっている。残念ながら俺はなにもやってないので教室で待つ。 完全下校の時間を待って、教室を出る。 丁度、チャイムがなるころに校門についてそこにはもう千佳がいる。 そして、一緒に帰る。 人との噂っていうのはすごく速くて。もうみんな知ってるカップルになっていた。 「手・・・つなぐ?」 いきなりの質問だった。 当たり前の恋人同士ではつなぐだろう。 でも、それが難しいのが中学生というものだ。 俺は千佳の手を握った。 そのとき、目の前に 中杉が自転車に乗って 走っていた 。 「 浅川? 」 なにかが元に戻される気がした。