全てを知った俺らは 今ヤツ等をころそう思った。












  殺人遊戯 −タイムリミット−















「やられた・・・あいつ等が・・・」



呆然とした。まさかやられるなんて・・・。




「気を確かに持て!あいつ等も気が付いてるかもしれないぞ!これがゲームだってこと!!」



" タイムリミットまで あと2時間25分 "




◇◆滝の裏



「どういうこと?」

「南国と北国の薬草や植物が生えてるんだ、此処には」

「交わった気候って意味か?」




高峰が抱いた疑問を俺たちはなかなか納得できなかった。





「言えば、オーストラリアに生えてるものがなぜかアラスカに生えてるようなもん。つまり有り得ないってこと」

「でも、実際あり得てるんでしょ?」




俺も少し考える節があった。

そう、なぜか死体が消えるのだ。さっきまであった死体。それが突然消えている。




「俺が一番初めに殺したヤツ覚えてるか?」

「あぁ・・・」

「あのあと俺どうした?」

「滝壷に投げ入れた」

「じゃ、滝つぼ見て来い」





そういって近藤と高峰が見に行った。







「・・・死体が無い」

「だろ、死体はいつの間にかなくなってるんだ。それに今気がついたら拳銃で撃たれてるのにもう痛みは引いてる」

「つまり?」

「死体は消されたというより、除外された。傷は打たれたときは痛いがもうちょっとだけで痛みは引く」

「な・・・そんなこと!」


「この腕時計は恐らく元の世界に戻ってくるための装置かなんか。設定された死の基準を満たされた時に転送されるってことだろう」







やけに頭が冴えていた。

そうだ、こんな現実あるはずはないんだから。





◇◆






「でも、知ってるとしたら。やばいんじゃないのか?」

「特に何も変わりはしない。急所を狙えば腕時計は死を確認する」

「それならいいのだけど」







じっと銃を構えた。多分、こっちからくるような気配したから。

がさっがさっと音がトランシーバーから聞こえてきた。

それと同時に滝の水音も聞こえていた。

さっき居た場所・・・!!






『はっ・・・もういねぇのか・・・ははっ』

『大した事無いヤツラですねー。もしかしてずっと見張ってたってこと知らなかったんじゃないんですか?』

『それだったら、どじだな』




ハッハーッと笑い声が聞こえてきた。

何・・・!?ずっと見張っていただと?全て分かっていたのか?





「行くぞ。」

「あぁ」





さっき居た場所に戻る。最終決戦になるだろう。






今までの様子だと相手は気付いていない。これがゲームだとは。

ただ単に殺しを満喫しているような感じだった。



走りながら考えた。相手を殺すにはどうしたらいい。

相手は並みの強さじゃないことはわかってる。

じゃ、どうすれば・・・。






" ババババババババババッッ!! "





辺りに響く銃声音。

銃声というか、これは連射音・・・。

マシンガン!?




まずい、だったらなおさらだ。

相手が悪い。打ち合いになったら一番に負けるじゃないか。

それにマシンガンだったら弾を体にぶらさげるような感じでうつだろ。

それだったら致命傷になりにくい。おまけに頭しか狙えないんだったら・・・無理だ。






「大丈夫か?」

「あぁ・・・。でも・・・」

「勝つぞ。麻野と高峰のためにも」

「・・・分かってる」





◆◇








「どこだーッッ。お前らは殺されるんだーッッ!!はやく出てきやがれーッッ!!」








ババババババババッと重低音。

木々がばたばた倒れていく。

その音がコイツはスキだ。








「あまり、馬鹿なことをしないように。」

「ハッハ!」

「隠れて攻撃を狙うなんてことしないんですか」

「そんなことやってられるか!一発勝負!!」









◇◆







「近づいてきたな・・・」

「あぁ」






まだ、どう倒すかも見つかってない。

その状況でどうやって相手を倒す?

相手は連射。こっちは単発。

おまけに冷静になってる野郎もいるしな。

そっちの敵も未知数。どうするんだ・・・!!







「焦るな。必ず答えはある」

「あぁ・・・」







" コツン "

なにかが足にぶつかったような気がして下を向くと高峰が持っていた手榴弾があった。

そこには死体はなく、武器が散らかっていた。

多分、ここで殺されたんだ。




それを知るとなぜかどうしようもない脱力感に襲われた。

もう、どうでもいい。そう思えた。








「手榴弾か。じゃ俺が突っ込む」

「馬鹿か、何を言ってるんだ」

「その隙を狙って御前が相手を仕留めてくれ。手榴弾となったら相手も隙が出る」

「・・・」

「手榴弾は2個あるだろう」

「・・・」

「もうひとつは殺すために使う」







近藤が淡々と喋った。

重低音が近くに聞こえる。








「分かった」







◇◆






「ハッハ!!あいつらまだ出てこないのか!!」

「よほど遠くにいったんじゃないんですかね」

「なに。すぐ出てくるさ」




ギュッと手を握った。

その手の中には手榴弾があった。

カチッと上の蓋をあけ、相手に向けて投げた。




「なっ・・・なんだあれは!!」

「打ち抜きますよ」



" バンッ "



一発のピストルで手榴弾は爆発。煙幕が出来上がった。

その瞬間、近藤は爆風の中に消えていった。




" ドカンッッ "




次の瞬間。更なる爆風が吹いた。




煙が晴れると、そこには・・・。







「 だれた真似をしてくれる。 まさか捨て身の攻撃に出るとは おかげで相棒が死んだよ 」






そこには冷静に話すあいつがいた。






" タイムリミットまで あと 15分 "