◆霧幻-mugen-◆

-扉-

「あぁ〜しんどい・・・」

地下鉄から地上へあがる階段を、やっとの思いでのぼりきる。

これといってクラブ活動もしてないせいか、ちょっとしたことですぐ息があがってしまう

朝けたたましく響く時計を黙らせ、顔を洗い、服を着替え、朝食を食べ、

1時間ほどかけてバスと電車を使い
大学へ向かう。

いつも通りに学校につき、いつも通り授業をうけ、友達とおしゃべりして、

帰って、TVをみて、夕食を食べて寝て、

またおきて・・・毎日毎日それを繰り返す。そんな普通の大学生。



「やっぱ体育選択してないと体なまるなぁ〜」

なんてことを小さく言って一人肩をすくめてみる。

しばらく歩いているとトイレに行きたくなった。

公衆トイレに入ると、明らかに他のとは違う雰囲気をかもしだいている青色・・・
だろうか、赤く錆びてしまっていてよくわか
らない扉が一つ
壁に、気だるそうに張り付いていた。


「ぉ?これは・・・あれかな、用具入れかなぁ」

トイレを済ませた後、なんとなく気になってしまいドアノブに手をかける、
ゆっくりと開けて覗いてみると、外に続いていた


外はまるで黒いフィルタでもかかったかのように暗かった。

「んー?おかしいな、雨でも降るのかなぁ、参ったなぁ傘もってきてないー・・・」

とその外の風景に違和感を感じた。何かおかしい・・・


・・・何これ・・・・・・


開けた時は暗いからよくわからなかったが建物が皆横に建っている、地面が左にあるのだ。


気持ち悪い、一体なんなんだ・・・


そう思った瞬間誰かに背中を押され、外に出てしまった。

すごい強さで外に吸い出され、地面に頭から落ちた衝撃だけを把握するのが精一杯だった・・・